二世帯住宅と断熱

新築で注文住宅を建てる場合、二世帯住宅もひとつの選択肢となります。その利点はふたつの世帯でローン返済ができる経済面でのことと、断熱性を高められることがあります。上階と下階で分ける上で、その仕切りをきっちりと行うことによって断熱性を高めることが可能となるわけです。またそれぞれの生活習慣を考慮して部屋の間取りも工夫することになります。例えば上階では夜遅くまで起きている場合、水回りは下の階の寝室を避けるように配置する必要があります。このような間取りの配置においても、それぞれに断熱処理をしっかりと行っておくことで各部屋の断熱性を高めることになります。このように、水回りも完全に分離することでそれぞれの世帯のプライバシーを完全に確保した上で、断熱性も確保することになります。もちろん、キッチンやバスルームなどを二世帯分用意することで、費用は増加することになります。また限られた面積を有効活用するためには共有することが必要ですが、分離することで居住空間も少なくなります。けれども、そのような犠牲を払ってでもそれぞれがストレスなく生活できることは、大きな利点と言えます。新築で注文住宅を建てる上では、最初にそのような決断を下すことが必要です。少しでも費用を抑えるためには、極力水回りなどを共有することが大事です。けれどもそのためには、ふたつの世帯が生活においても接点を持つことになります。それが苦にならなければ良いですし、むしろお互いに助け合う必要があればそのような形も大切です。けれども、生活習慣があまりに違う場合には、その生活の時間帯の違いがお互いにストレスを与えることになります。これはどのように工夫しても、なかなか解消されないものです。一度建てた住宅は簡単には変えることができないので、注文住宅を建てたあとにいくらお金があったとしても、そのストレスは解消できないわけです。それならば最初から完全に生活環境を分離した方が良いということになります。そして断熱性も確保することによって、それぞれの光熱費を抑えることにもつながります。ランニングコストを抑えることで、建築費用の高さを多少でもフォローすることができます。このように生活における環境を十分に考慮した上で、どんな設計にするのかを考えるのも注文住宅の楽しみとなります。特に二世帯住宅では様々なパターンが考えられるので、どんな組み合わせにするかで住みやすさが違ってきます。